第1回みなかみ町 スカイビュートレイル60 2/2
ついにこの時がきてしまった…
参加者は622人。
スタートの6:00まであと4分
あぁ~いやだ、あぁ~いやだ
スタートしたらもう止まれない…
と思っていてもスタートしちゃいました。
スタートと同時にみんな走るんだもんなぁ…
まじで走るのかよ、まだ65kもあるんだよ!
マイペース、マイペース
なんて思っているとほぼ最後尾。
最初はアスファルトの道を12kほど進みます。コースマップの青い部分はアスファルトです。
制限時間がポイントごとに決まっています。
A3 14:00
A4 16:00
A5 18:00
CP 19:00
ゴール 23:00
奈良俣ダム。思わず立ち止まって写真を撮る人発見。まぁ自分もですがね。
この廃墟、20年以上前にアユの塩焼きを食べたことがありました。
まさかここを走ることになるとは夢にも思っていませんでした。
アスファルトを12k走って、いやほぼ歩いてやっと林道に入りました。
いい景色です。水量たっぷり、マイナスイオンたっぷり、不安もたっぷり…
道のわきには距離表示が1k毎にあります。
120kコースの表示なので66kコースの場合は「表示距離-29」をしなくてはいけません。
66kコースは120kコースの29k地点がスタートなのです。
したがって、この表示「42」は「13k地点」ということになります。
林道を経て沢登り開始。
ほんとに沢なんですけど…
だって足元はこんなですよ。
あっ!!
マジかよ…そんな深く入るかね…
そして急斜面…
ほんとに完走できるのか???こんなコース…
そして、1kほど行くとこの急斜面はミスコースだったことが判明。
無駄な苦労をしていたことがわかり、がっかり…
そしてまた現れる急斜面。今度は間違えなし!
コースマップの赤い部分、二足歩行困難ゾーンです。ここの渋滞で一時間ぐらいロス。
このくらいのロスならまだ完走できるかな…
この辺りから120kの選手たちが後方から自分たちを抜いていきました。
人間とは思えぬ速さで登っていきます。あっという間に消えていく。
そして呼吸はいたって静か。
逆の立場から見ると、人間とは思えぬ遅さなんでしょうかね…
この速さを間近で体感できたことが、とても幸せだと感じてしまいました。
一般的には理解不能かもしれませんね…
この長い梯子を登るとそこからは気持ちよく尾根道を登れます。
景色も最高!!
武尊山の山頂が見えました。
一時間も渋滞があると、ゆっくり休んでいるので全く疲れません。
あそこがこのコース最大のピークかと思うと、けっこう完走できそうな気配を感じてくる。
そして山頂。
滞在時間写真一枚撮影のみ。10秒ぐらいでしたかね…
さぁ下り!!それにしてもいい景色!!
気持ちよく下りが始まった!と思ったら、また渋滞…
下りにも、登りと同じような梯子があるようで、この渋滞は全く動きません。
渋滞の終わりも見えません。
仕方がないので、座ってゆっくり休みます。
周りの方たちと、しばし談笑。
それでも、渋滞の終わりは見えません…
景色を楽しむことにしましょう。
それでも、終わりは見えません…
あまりの渋滞のひどさに、大会側が全ての制限時間を2時間延長してくれました。
初期設定の制限時間23:00を2時間延長すると1:00が制限時間になります。
完走できてギリギリだと考えている自分は、朝の6:00~夜中の1:00まで動き続けるのか??
やっぱり、完走はきびしそう…
2時間後、やっと渋滞の終わりが見えてきました。
そこからは次のエイドステーションまで見渡せます。
写真の真ん中にある茶色の筋がスキー場。そこがA3だそうです。
いやぁ~遠い…
制限時間延長してくれなければ、「渋滞がひどくて完走できませんでした。」と言えたのに、
制限時間まで二時間あります、走れば、普通に合いそうです。
渋滞が終われば、ここから本当に気持ちいいトレイルのはじまりでした。
写真のような気持ちいい道がずっと続きます。
あっ!!
ぬかるみです。
チョコレートに足を突っ込んだようなきれいな泥のコーティング。
こんな泥んこ、いつ以来!?勝手に笑ってしまいます。
そして、A3に着きました。28k地点 時間は15:03。
制限時間まで1時間残っています。
既に8:00が経過していますが、楽しい道は、時間と疲れを忘れさせてくれます。
疲労感もなく、あっという間に着いた感じです。
エイドステーションでは、オレンジ、バナナ、味噌汁等いろんなものを口に放り込み、
15:13 トイレを済ませてさっさとスタート。
制限時間は後になるにつれて余裕がなくなるはずだから。
ここからはスキー場を下ります。夏場のスキー場なんてなかな来ませんよね。
スキー場って走って下りるとけっこうつらい。
常にまっすぐ太ももに力がかかるので、太ももがパンパンになってしまいます。
残りの距離を考えると、少しでも足を使いたくない。
そこで、ジグザクに下りることにしました。
他には誰もやっていないけど、今の自分にはジグザグ走行しかない!
目立っても気にしない!!
下って、アスファルトを通って、また山道。
この登りが泣きそうでした。
2足歩行困難なくらいの急な登り。
この辺りから右ひざ外側に痛みが出てきました。
やばいなぁ、まだ先は長いのに…
17:22、A4着。39k地点まできました。
だんだん暗くなってきました。このエイドで、懐中電灯装備。
夜は寒くなるから、Tシャツなどはお色直ししました。
右の膝の外側が痛くなってきたので、ここからはアスファルトでもストックを使います。
ストックありとなし、足への負担は全く違ってきます。
少しでも体に優しくしていかないと、体の痛みでリタイヤしそうです。
17:37、A4出発。
制限時間まで23分、時間的に余裕がありません。
体力的にもだんだん余裕がなくなってきました。
余裕がないと写真もありません…
もう真っ暗なので写真を撮っても何も写りませんしね。
19:13、A5着。
最終エイド。ここで最後の栄養補給。
もう携帯食糧は底をついてしまいました。
残り20k分のエネルギー補給をしなくてはいけません。
19:19、A5発。
制限時間が20:00なのでまだ余裕がありますね。
そして、最後の関門。CP、Mt.Akamatsu
制限時間21:00のところ20:50着。
最初の想定通りやっぱり、余裕は無くなっていました。
ここは53k地点、残りはたったの13kという感覚。
頭も気持ちも完全にアホ状態に突入中。
しかし、自分のアホ状態に陰りがみえ始める。
暗い中、ふと我に返る。足首が痛い…痛みに気付いてしまった…
暗い中、ふと気付く。写真撮ってないじゃん…そんな時の一枚。
ここからのSトラックが一番つらかった。
たまたま、このゾーンを一緒に走ってくれる方がいた。
たまたま、その方は食糧を余分に持っていた。
たまたま、その方は自分に食糧を分けてくれた。
足首は痛いが、人と一緒だと頑張れる!
しかし、115k地点付近にて完全にアホ状態は終わり、ご一緒させてもらった方には先に行っていただきました。
残り5kか、残り時間から計算すると歩いていては制限時間には間に合わない…
しかし、体は動かない…
しょうがないが、ゴールまで行けても完走にはならないな…
あぁ終わった…
もう少しだったのに…
なんて意気消沈しながら歩いていると「117k」の看板。
そこには「残り2k」と書いてある。
残り2k???自分は120k地点がゴールだと思っていたが、本当は119k地点がゴールだった!!
残り時間をみる。
26分ある。1k13分でいけばゴールできる!
119k~120kの間、小数点以下が気になるがわからない。
小数点以下が0.5未満ならいける!!
とにかく、走れ、走れ、走れ!!!
泣いても、笑っても、本当に最後!!
いけ!いけ!そして
ゴーーーーーーーーール!!!!!
やばい、感動しちゃう、涙が出そう…
ゴールの周りには、あかの他人が数人…
やっぱり恥ずかしくて泣けない…
TOTAL 18:58:05
制限時間にあと 1分55秒。ぎりぎりセーフ!
あそこでふんばった、エイドでゆっくりしなかった、恥ずかしがらずにジグザグ走行等など全ての積み重ねがこの結果!
もっと練習を積み重ねれば、こうはならないのでは!?とは言わないでください…
完走後の靴と靴下。残念ながら、さようならしました。
ありがとう!!
痛かった足首は、足の先までブックリと腫れました。
翌日の写真と、3日後の写真。
この達成感、半端ない!!
絶対、またやります!!
さて次回の参加許可に向けて、まずは妻にやさしくしなくては…